飛鳥寺で大仏を拝む
石舞台古墳を午後の遅い時間に出発し、なだらかな下り坂をほとんど漕ぐことなく、一気に走り抜けた自転車隊。
目指すは10分ほどで到着する飛鳥寺です。ここの本尊は釈迦如来であり、飛鳥大仏として知られています。
飛鳥寺は蘇我馬子が6世紀末に創建した、日本最古の仏教寺院。また蘇我ですね。飛鳥と蘇我氏は切り離せません。
受付から入ってすぐの本堂内に、大仏は鎮座していました。高さは3m弱。何度か焼け落ちた歴史もあるそうです。
重要文化財である飛鳥大仏について、住職による丁寧な解説を拝聴しました。板張りの床に正座して、痛くなりました。
しかし1300年以上も当地にありつづけた、その時間の長さに畏敬の念を抱きつつ、しばし時を忘れて佇みました。
飛鳥寺の西門を出た少し先にある五輪塔。蘇我入鹿の首塚だとされていますが、確証はないんだそうです。
中大兄皇子らに暗殺されるまで悪行を働いた印象がありますが、単なる皇位継承争いでの敗北者なのかも。
首塚付近から振り返って眺めた飛鳥寺の西面。今や小ぢんまりとした寺院ですが、かつては広大な敷地を有していました。
ここへ来てようやく、いま大和路の飛鳥にいるんだなと実感したのでした。平凡な風景ですが、古代の香りを感じました。
今立っている場所には大きな西門が聳えていたようです。五重塔を中心とした1塔3金堂式伽藍の大寺院だったのです。
往時の様子は伺うべくもありませんが、時が流れて隆盛をきわめた飛鳥地方が没落した象徴のようにも感じられます。
なにここ、なんにもないよね!なんて言ってすぐに立ち去る人もいました。歴史とは見えない部分の魅力だと思います。
by sukakichi2
| 2013-11-28 01:34
| 奈良